はじめに
介護保険制度が2001年4月に実施され1年が経過しました。
介護保険の狙いの3本柱である
 @高齢者の介護を社会全体で支える仕組み
 A介護サービスを総合的に受けられる利用しやすい仕組み
 B介護保険サービスと保険料の関係がわかりやすい仕組み
が果たしてどうなっているのでしょうか。
 関係者はおおむねうまくいっている紋切り型の答弁ですが、事実はいったいどう
なっているんでしょうか。
あまりにも性急な実施により介護の現場ではさまざまの問題を引き起こしました。
要介護認定においても痴呆を持った利用者の要介護度が低く出るなど実施前から
いわれていたことがたちまち現実になり早くも検討委員会まで設置されました。ずい
ぶんでたらめなことをしたものです。
 @につきましては介護保険料を原則40歳になるとすべての方々が負担をすること
になりました。将来自分たちが高齢になったとき介護を受けることは避けられません
のであらかじめそれに対する貯金をしておくといった考え方にたてば納得しますが、
本当に望む介護が受けられるのかシュミレーションをはっきりさせていただきたいも
のです。
 Aにつきましてはでたらめもいいところです。たとえば小生の事業を展開している
奈良市では建前として医療と福祉の連携を歌っていますが、実際はまったく逆の事を
しています。たとえば要介護認定申請に必要な書類に主治医の意見書があります。
通常特記事項に要介護認定審査の判定結果が出されたときに主治医より情報提供
の要請の記載があれば実施主体者が主治医に報告をするよう厚生省通達がなされ
ているにもかかわらずただに一度も報告をしないといったことが見られます。こんな

とは記載がなくとも当然治療上重大な問題が起こることが確実であるのに個人情報
公開条例云々ということで知らさないという極めて馬鹿げたことをしています。
 また、奈良市より利用者の要介護認定に必要な認定調査を居宅介護支援事業者が
痛くされ認定調査を行っていますがその調査票の提出が提携の用紙に手書き、自筆、
鉛筆書いてで提出しなければならないというなんともあきれ返るような通達をしてい
ます。
このような規定は厚生労働省はもちろん奈良県にもありません。奈良市のみが決めて
いることです。
 現に兵庫県の加古川市ではホームページでも見られますように介護保険・認定審査
システムのなかで以来データが支援システムのサーバーによりまず訪問基本調査員に
おくられ、調査員はモバイルを持って申請者を訪問し、ペンタッチ入寮したデータが
受託機関からサーバーに伝送されます。それをこちらで厚生省の一知事判定プログラムに
くぐらせますと記載されています。
手書き、自筆、鉛筆書きといったITによる効率化をはかる政府の言動にまったく相
反することをしています。このような事務手続きに時間をかけ費用をかけるために肝心の介
護サービスの内容が低下するのです。
 B介護保険料画利用したサービス料の1割で極めて分かりやすいですがはじめから
負担の見直しが行われいまだに3%の減免を行わなければならない実情です。最初か
ら1割などしなければよかったのです。老人の医療費を何が何でも次は1割にするこ
とを見こしての1割なのです。介護保険料が1割だから医療保険料は1割で当然なの
だ、次は老人の医療保険料を一般医療保険料と同じの2割にすると言い出すのでしょ
う。そして介護保険の利用料を同じ2割にするといった要に次々負担を高くしてその
部分に自動車保険料と同じような民間保険を導入することを提案するでしょう。
 10年にわたり世界一の福祉国といわれるデンマークを視察してまいりました。果
たして、アメリカに見習い民間保険に移行してゆこうとしているでしょうか。決して
そんなことはありません。なるほど消費税(付加価値税)は25%と高くなっていま
すが、専門家の計算に寄れば生命保険などの保険料をのぞくと可処分所得はほとんど
変わっていません。

うたい文句はよいが先は何が待ち受けているのでしょうか。

アメリカのボストンを2001年の5月に視察をしたとき市場原理に任せた医療費が
どうなっているか詳しく聞かされました。
無保険者が25%もいて保険会社が全米で2000ぐらいあり医療費の10%から2
0%を占めているという事実と医療費が日本のGDPの7%に満たないのにアメリカ
は14%を超えており決して効率のよい医療はやっていないということが分かりまし
た。たしかに一般的な医療のレベルはアメリカのほうがはるかに高いのですがそれは
アメリカが非常に裕福な国であるためでしょう。そんな国を日本のような国がまねて
よいのでしょうか。理想の医療保険制度や介護保険制度は世界中どこを探してもあり
ません。
 医療が透明性を高め公平に多くの人が受けられる制度をつくるにはどうすればよい
のか、もう一度日本型モデルを考えるべきときがきました。
 その医療改革の始まりが介護保険の導入です。行方をしっかり見守り少しでもよい
方向へ向かって進んでいってほしいものです。理想の医療保険制度や介護保険制度は
世界中どこを探してもありません。
 そのような思いでこのように細かく分けて検討できる場所を提供したいと掲示板を
作成しました。
全国から、全世界から意見を寄せられることを期待してやみません。少しお待ちくだ
さい英語版を作成いたします。


○ 谷掛整形外科のプロフィール

 昭和54年7月1日に開院して、はや21年が経過しました。
開院当初は、救急医療体制が当院の近くでは充分機能してなかった為、5年9ヶ月は
日曜日、祝日も休まず診療して参りました。その後は、高齢化社会が進み、整形外
科、理学診療科におきましても変形性関節症、骨粗鬆症、慢性関節リウマチなどの慢性疾
患が問題となってきましたので、理学療法、作業療法を取り入れて治療内容の向上に
努めてまいりました。また、医療、看護、介護の見直しから在宅介護ケアの強化充実が
うたわれるようになり、訪問診療、訪問看護を積極的に行ってまいりましたが
平成12年4月からは皆様ご存知の
ように介護保険制度が導入され在宅ケアの内容が変わってきております。
 医療面では地域の皆様のご要望にお答えができるように診療内容の向上に努めると
同時に他の専門医や診療所や病院との連携を深めてまいります。
 一方介護の面につきましては居宅介護支援事業者として医療関係者との密接な連携
を保ちながら他の施設や介護事業者との連携により介護サービスの充実に努め利用者の
皆様にとって最良の介護サービス計画が作成できるように勤めてまいります。
 また、介護サービス事業者としては通所リハビリ(デイケア)、訪問看護、訪問リ
ハビリサービスの提供によりご家族の方々の介護の手間を軽減し。利用者の皆様方
の社会的な孤立を防ぎ残された日常生活能力の維持、向上に努め長年にわたり欧米諸
国(デンマーク・スエーデンやオーストラリア、アメリカ)で学んだことを生かして
地域の在宅ケアの充実に努めてまいりますので皆様方のご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い
いたします。

○ 院長プロフィール

1941年 長崎県に生まれる。
1968年 信州大学医学部医学科卒業
1968年 大阪大学医学部研修生
1968年 医師国家試験合格
1968年 大阪大学医学部整形外科教室研究生
1969年 大阪府八尾市立病院整形外科医員
1970年 大阪府立病院整形外科医員
1071年 大阪労災病院整形外科医員を経て医長。
1979年 谷掛整形外科診療所院長
1990年 医療法人社団谷掛整形外科診療所理事長
       現在にいたる

2001年 中学校校医、産業医、介護支援専門員、奈良市介護保険認定調査員を
       兼務。 

その間1991年より10年間にわたりデンマークを中心にカナダ、スエ
ーデン、キューバ、オーストラリア、アメリカの医療施設、福祉施
設、普通学校、養護学校等を視察

○ 学会認定医等
日本整形外科学会認定医、
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
日本リウマチ学会登録医
日本プライマリ・ケア学会認定指導医

○ 私の医療に対する理念
医療とは医学の社会的適応と故日本医師会会長武見太郎先生がいわれました。介護が
さほど社会的に問題になっていないころのことです。高齢、少子化が現実の大きな問
題となってきた現在多少変更を加える必要があるのではないでしょうか。医療だけで
なく福祉も取り上げなければならない時代となりました。医療と福祉は切っても切れ
ない関係にあり一枚の紙の裏表であると思いますので、患者さん・利用者の方々に対
しては所内の医療・介護の職員である保健婦さん、看護婦さん、作業療法士、介護支
援専門員(ケアマネージャー)、介護相談員、介護福祉士、ヘルパーさん、事務職員
などと協力して専門的な情報を提供し、患者さんとともに治療や介護の方法を考え、
その選択にあたっては、本人さんだけでなくご家族などを含め所内所外の医療・介護
に関係する方々と協力して進めてゆきます。ときには選択にあたり所外の主治医や専
門医、福祉関係者の指導・助言を受けることも大切だと考えています。
 また、当所の医療は・福祉で問題が生じた場合は院長をはじめ介護支援専門員など
で構成する苦情についての委員会を設けておりますのでお申し出ください。解決でき
ない場合は顧問の弁護士さんとも相談させていただきます